ライブコマースという新しいメディアを武器に
世界に「新しい働き方」をクリエイトする。

出口友子(株式会社クリエ)

出口友子(株式会社クリエ)

1985年愛媛県松山市生まれ。聖カタリナ高等学校卒業。広島経済大学メディアビジネス学科卒業、大学在学中からフリーランスカメラマンとしてイラク戦争後の紛争地帯やスマトラ沖地震の津波被災地で取材。また、国際協力NGOジャパンプラットフォーム(JPF)職員としてミャンマーなどで難民支援、災害支援に携わる。帰国後の2011年から7年間、日本テレビ系列・広島テレビグループ会社でテレビCM制作やイベント事業に携わる。多様な価値観とテクノロジーで課題解決に対応。離れていても身近で体験できる次世代技術で世界を広げる。

愛媛の一次産業にスポットを当てる次世代メディアを立ち上げた、その背景とは?

——まず初めに、現在取り組んでいる事業について教えてください。

現在取り組んでいる事業は二つあります。

一つ目は、ライブコマース事業です。次世代のIT技術「ライブコマース」を使い、番組企画・集客設計、配信作業、データ分析等を行い、「視聴者に響く」配信をお届けします。リアルタイムに双方向のコミュニケーションも取れることで、よりお客様との距離が近づきます。二つ目は、製作費0円からCM制作が可能なCM事業です。

ーーご自身の経験に基づいた新たな取り組みで、より身近に地域の良さを伝えていけるのですね。早速ですが一つ目の事業、ライブコマースについて教えてください。

ライブコマースとはインターネット上で生放送の動画を配信して、動画内で商品やサービスを紹介・販売する手法を指します。生配信のため、見ている視聴者はバーチャルに旅をする感覚にプラスしてお土産なども購入できるため新たな観光体験ができます。

また実際にクリエでは愛媛で開催したデジタルツアーにて総視聴数10,000達成をし、宇和島市とのタイアップやえひめ南予きずな博で採用されました。

ーーライブコマースの実績も着実に上がっているのですね。

はい、期待される効果としてはライブの臨場感のある購買体験やコメントでの質問に対し、リアルタイムで配信者が答えることで、商品の情報を的確に伝えられるなど、ライブコマースならではの体験ができます。また、新しい客層の獲得をタレントやインフルエンサーに行ってもらうことで、通常では獲得できない購買層にPRが可能となり、さらに顧客の声を商品開発に活かすこともできます。クリエでは、それら全てをワンストップで可能にしました。

ーー生配信という強みを活かしたからこそ実現できる新たな観光、マーケティングの形になるのですね。CM制作事業ではどのような特徴があるのでしょうか?

クリエのCMはコストを弊社負担で行うため、製作費0円からCM制作が可能です。テレビ番組も制作しているため全国テレビ局とのつながりを活かし、徹底的にコストを抑えてCM出稿可能です。

通常は二次利用できない場合が多いのですが、弊社で制作したCMは無料で二次利用が可能のため、会社のHPや、YouTubeなどあらゆるシーンで活用していただけます。

「世界に新しい働き方をクリエイトする」という言葉に秘められた、数々の想いについて。

ーー元々テレビCMの制作をされていたとのことなのですが、なぜ起業の道を選んだのか教えてください。

それは、どの業界に言えることですが「女性だからここまで」とか「それは女性の仕事じゃない」などと私自身が社会人をするなかで女性が最前線で働く難しさを感じたことがきっかけにあります。女性でも生涯働けるジェンダーレスな仕事を創り出したいと独立を決意しました。

ーーいわゆる”ガラスの天井”ですね。

そうですね。それと、もうひとつあります。愛媛への貢献を実現するためです。広島テレビグループで約7年間、イベント事業に携わったのですが、地方の人口が減少するなか、電波法の問題で県域を超えられないテレビ業界の限界を感じ、県外に視聴者を増やすことができないもどかしさを感じました。そこで県外から地域にヒト・モノ・情報・カネを取り入れるため、県域に縛られない新しいメディアを作り出そうと一念発起をしました。

そんな想いで「世界に新しい働き方をクリエイトする」株式会社クリエを設立しました。

ーー愛媛への想いも強いのですね。

はい、もちろんです!

株式会社クリエを設立後、コロナによる緊急事態宣言が発令されました。仕事が減る中で、知り合いの紹介で宇和島のマダイ養殖場オーナーの苦境を知ったのです。食材は素晴らしいのに、生産者は食材の質を上げることに精一杯で、マーケティングに手が回っていないという課題を聞きました。素晴らしい食材と自然に恵まれた愛媛。それをもっと世の中に知ってもらい、愛媛の一次産業のお手伝いをしたいという気持ちで取り組んでいます。

充実した毎日を送れていることが幸せ!

ーー創業してこれまで大変だったことはありましたか?

大変なことは特にありません。(というか忘れました笑)。仲間に恵まれて、仕事にもご縁にも恵まれて幸せな毎日です。もちろんキャッシュのことなど細かい苦労はありますし、創業当初はとても大変でした。そんなことよりも、今充実した毎日を送れていることが幸せです!

ーー仲間や仕事に恵まれて、という謙虚さと仕事へのひたむきさが素敵ですね。現在、新たに計画していることはありますか?

2021年度のEGFアワード2021-2022で最優秀賞をいただきとても嬉しく思います。これからは愛媛県内でのポジションに拘らず、愛媛発のベンチャー企業として全国、海外へ通用するチームを目指していきたいと考えています。最先端をゆくライブ配信企画事業者として、様々な大手企業とのタイアップなど新たな挑戦にどんどん取り組んでいきたいです。

——ありがとうございます。最後に、後に続く移住者や起業家へメッセージをお願いします。

以前は、東京一極集中で情報も人もお金も都会に集まる時代でしたが、改めて自身が愛媛に移住したことで「本当の豊かさとは何なのか」に気付くことができました。「仕事に集中したい。温泉にも入りたい。美味しいものを食べたい。」そのほとんどが今や、地方で実現できる時代です。

そして時代は持続可能な社会モデルへの変容を求められています。私たちは今、持続可能な社会を作るヒントは地方にあると考えています。ビーチクリーンなど、できることから社会に貢献できるベンチャー企業を一緒に目指せる仲間が増えることを願っています。